米連邦通信委、ファーウェイとZTEを安全保障上の脅威に指定
2020年07月01日
米連邦通信委員会(FCC)は6月30日、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を米国の国家安全保障上の脅威に指定した。米国市場から両社を排除しようとする動きだが、米国の地方の小規模通信事業者は低価格で提供する両社のネットワーク機器に依存している。
FCCは発表資料で、この指定により、連邦政府の補助金をファーウェイやZTE製の機器購入やメンテナンスに充てることができなくなると説明。連邦補助金は地方の小規模通信事業者の多くが利用している。
パイ委員長はツイッターで「ファーウェイとZTEはいずれも中国共産党や同国軍部と密接なつながりがある」と指摘し、「FCCは明確なメッセージを伝えている。米国政府と特にFCCにおいては、中国共産党が米国の通信網の弱さにつけこむことを容認できないし、今後も認めない」と明言した。
通商や新型コロナウイルス、安全保障上の問題などを巡り米中間の緊張が高まる中、FCCは中国企業に対して一段と厳しい調査を行ってきた。昨年には中国の通信事業者チャイナ・モバイル(中国移動)の米市場参入を認めないことを決めた。
米FCC、チャイナモバイルの米参入申請を却下-他の中国企業も調査
加入者数が10万人未満の通信事業者が加盟するルーラル・ワイヤレス・アソシエーションの法務顧問キャリー・ベネット氏はインタビューで、今回の指定により、保守や部品交換に補助金を使用できなくなる小規模事業者がネットワークの一部閉鎖すれば、サービスに影響が出ると指摘。事業者には「通信網を維持する資金がない」と述べた。
FCCの昨年の推計では、地方の通信事業者で補助金を利用してファーウェイやZTEの機器を使用しているのは40社前後で、機器の交換コストは平均で4000万ー4500万ドル(約43億-49億円)に上るという。
ファーウェイの米国在勤広報担当、ロブ・マンフレド氏に取材を試みたが現時点で返答は得られていない。
ブラジル、新型コロナで800万人近くが失職 就業率5割切る
2020年07月01日
サンパウロ(CNN) 新型コロナウイルス感染拡大が続く南米ブラジルで、今年3~5月に職を失った人は過去最多の800万人近くに上ることが分かった。 ブラジルの地理統計院(IBGE)が30日に発表した統計によると、3~5月に新たに失業した人は780万人。このうち580万人が零細事業や家内労働などの非公式部門に集中していた。 5月末の時点で、法律上就労が認められる14歳以上の人口に占める就業者の割合は、集計が始まった2012年以来初めて50%を割り、49.5%となった。 雇用者数は8590万人と、昨年の同じ時期より8.3%減少。5月末時点の失業率は12.3%、失業者数は1270万人と、18年3~5月期以来の水準に落ち込んだ。 同国の今年の国内総生産(GDP)について、ブラジル中央銀行は6.4%、国際通貨基金(IMF)は9.1%のマイナス成長になるとの見通しを示す。 同国の新型ウイルス感染者は米国に次いで世界で2番目に多く、連日急激に増加し続けている。
4カ月ぶりにサイゼリヤに行ったら「ピザは12時に」…全盲の女性への“神対応”に称賛の声 その理由とは
2020年07月01日
「クロックポジション」という言葉をご存知でしょうか。目が不自由な人でもテーブルの上の物の位置などが把握できるよう、どこに何があるのかを時計の短針にたとえて知らせる方法です。近年、ドラマや映画などで描かれているとはいえ、実社会ではまだまだ…。そんな中、サイゼリヤを訪れたある全盲の女性への“神対応”が、ネット上で感動を呼んでいます。 【図】時計の短針の位置で場所を説明…クロックポジションとはこんな方法です ◆ピザは12時、サラダは3時… ツイッターユーザーのさくらsan(@sakura0221tea)さんが今月29日、4か月ぶりに訪れたサイゼリヤでの一コマ。「嬉しくてお料理たくさん注文しちゃったんだけど、料理を運んできてくれた大学生くらいの男の店員さんが、[ピザは12じ、サラダは 3じ、チョリソーは10じ方向に置きますね]って説明してくれて、もう、感動しすぎて涙出そうでした」とツイートしたところ、瞬く間に拡散され、丸1日もたたないうちに7.5万リツイート、38.8万いいねを集めています。 リプライ欄には「時計に例えれば分かりやすいんですね」「気配りができるってこういうことだと思う」「まさに言葉で表すバリアフリー」といった称賛の声のほか、さくらsanさんが全盲でもツイッターを駆使していることへの驚きや、日常生活、嬉しい配慮は―といった質問も相次ぎました。 ――どんな状況だったのでしょう? 「お店には主人と娘の3人、家族で行ったのですが、店員さんには特別こちらから何かを伝えたわけではありませんが、入店した時に白杖(視覚障害者が使う白い杖)をついていたので、たぶん気付かれたのだと思います。あまりにも自然な説明でびっくりして…。お若い方でしたし、きっと、例え知識として知っていたとしても、実践するには勇気がいったでしょうに。本当にうれしくて、サイゼリヤさんにお礼のメールを送ってしまいました(笑)」 サイゼリヤ広報室によると、同社には視覚障害の来店者への「接客ガイド」を作っており、その中に禁止事項や注意事項とともに、クロックポジションについても触れられているといいます。店員は必ず目を通すといい、「お客様に大変喜んで頂きまして、大変うれしく思います」(担当者)とも。 ◆料理が来たと気づかず「食べるか触るかしないと場所が分からない」ことも さくらsanさんは、先天性弱視でしたが8年ほど前に緑内障が進行し、全盲になったそうです。まだ視力があるころには理学療法士の資格も取得し、全盲になってからもしばらく働いていました。今は主婦をしており「一人で慣れた場所を歩いたり、音声読み上げ機能を使ってiPhoneを使ったりできるようになりましたが、初めは訓練を受けて一つ一つできることを増やしてきました。それでも、誰かの手を借りなければ困ることもたくさんあります」と話します。 これまでもクロックポジションで説明されたこともたまにあるそうですが、「今回のような年頃の方にそういう心配りは受けたことがなかったので感動して…」とさくらsanさん。逆に困った経験としては、「視覚障害者同士で居酒屋などに行ったとき、まとめて注文した料理を次々にテーブルに置かれてしまい、食べるか触るかしないと確認できなかったり、黙って置いて行かれたためお料理が運ばれてきていることにも気付かなかったりしたときもありました」とも。「例えば食事なら、お料理や飲み物を運んできたとき、それが何か▽どこに置くのか―や、背が高くて不安定な入れ物、火傷をする可能性のある鉄板なども伝えてもらえたら、安心して楽しく食事ができると思います」と話します。 普段の生活ではiPhoneのボイスオーバーという読み上げ機能を駆使してインターネットで買い物をしたり、SNSで友達とつながっているといい「実際に街へ出かけて買い物をしたり、自由に好きな時に人に会いに行ったりすることがしにくい視覚障害者にとって、今や欠かせない存在です。技術もだんだん進歩していますし、是非、こういう機能があるということを、たくさんの方に知っていただきたいです」とさくらsanさん。 「まさか、これほど反響を頂けるとは思ってもいませんでした」と驚きつつ「関心をもって頂けたり、参考になったと言ってくださったり、心の暖かい方がとても多くて嬉しくなりました。そして、私たち当事者が正しい情報を伝えていくことで、もっとみんなが暮らしやすい社会になるんだろうなと感じました。本当にありがとうございます」と話してくれました。
8000年前の謎の杭刺し頭骨、男性の顔を復元、スウェーデン
2020年06月26日
出土時に杭が刺さっていて話題に、目や皮膚の色も特定

この男性の顔の復元に使われた頭骨は、他の人の頭骨や動物のあごの骨と一緒に、紀元前6000年ごろにスウェーデンの湖に沈められた。顔を復元した芸術家は、湖から見つかった骨の一つであるイノシシの皮でつくった服を着せた。(OSCAR NILSSON)
堂々たる風貌だ。50代くらいだろうか。灰色の立派なひげをたくわえ、イノシシの皮で作った服を着ている。がっしりした胸には石灰で模様が描かれ、遠くにある何かを見つめるように青い目を細めている。「リュドビック」と名づけられたその男は、8000年ほど前の北欧人だ。 写真:杭が刺されていた頭骨の写真 しかし、リュドビックは話せない。まだわかっていないことがたくさんあるだけに、非常に残念だ。 これは、スウェーデン南部のカナルヨルデンという場所で約10年前に発掘された人骨から初めて復元された顔だ。カナルヨルデンは紀元前6000年ごろの遺跡で、興味深いことに、小さな湖の中心に沈んでいた石壇には、動物や人の骨が何らかの意図をもって並べられていた。 2018年に発掘に関する論文が公開されると、カナルヨルデンは世界中の注目を浴びることになった。2つの頭骨の中に状態のよい木の杭が入っており、少なくともいくつかの頭骨が杭に刺されていたことを示していたからだ。このようなものが見つかったのは初めてだった。 「とても魅力的で非常に複雑な遺跡です」と、カナルヨルデンの発掘プロジェクトを指揮したスウェーデン文化遺産財団のフレドリック・ハルグレン氏は述べる。 顔の復元を依頼したのは、近くにあるムータラという町のシャルロッテンボリ城という博物館だ。17世紀にリュドビック・ビーリッヒ・レーベンハウプ伯爵が建てた城で、リュドビックという名前はこの人物にちなんでいる。復元された顔は23日から博物館で展示されている。 ムータラの文化余暇局のトップを務めるハンナ・グラフマン氏は、顔が復元されたことで、町の人々は遠い祖先がどんな姿をしていたかを知ることができると述べる。ただし、リュドビックという名前は「実際に石器時代に使われた名前ではありません」と言う。 カナルヨルデンは、2009年から2014年にかけて発掘された。北欧の中石器時代を研究する考古学者にとっては、特に魅力的な遺跡だ。この時代は北欧で最後の氷河期が終わった後で、1万1000年前ごろからはヨーロッパ西部や北東部から狩猟採集民が流入してきていた。 カナルヨルデンの人骨は、北欧の中石器時代によく見られる土葬されたものとは異なっている。紀元前6000年ごろに9人の男女の頭骨が何らかの意図をもって湖に沈められた。頭骨はすべて杭に刺さっていた可能性があり、周辺にはイノシシやクマ、シカ、アナグマなどの動物のあごの骨(頭骨は含まれていない)が置かれていた。 「人間と動物が、象徴的な方法で、まるで互いを補い合っているかのようです」とハルグレン氏は言う。
金が連日で最高価格 コロナ不安1グラム6715円
2020年06月26日
地金大手、田中貴金属工業(東京)は26日、金を1グラム当たり前日比2円高の6715円で販売し、小売価格の過去最高値を2日連続で更新した。 米テキサス州などで経済活動の再開に伴って新型コロナウイルス感染者が急増。ドイツでは一部の地域で外出が再び規制されている。感染拡大の「第2波」が世界的に起きて日本の不況も長期化しかねないとの不安が価格上昇の背景にある。 金は戦争や経済危機の際でも価値が暴落しない「有事の安全資産」とされ、最近は需要が増えている。
米新規感染、1日4万人に 最多更新、「第2波」懸念 報道
2020年06月26日
ロイター通信は25日、米国で同日の新型コロナウイルス新規感染者が少なくとも3万9818人となり、過去最多を更新したと報じた。 【グラフ】新型コロナウイルス 世界各国の状況 各地で経済活動再開が進む中、感染「第2波」への懸念が高まっている。 ロイターの集計では、これまでの新規感染者の最多は4月24日の3万6426人。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は今月24日、3万6000人を上回った同日の新規感染者が過去最多だと報じており、ここ数日の感染者急増は深刻化している。 米国ではテキサス、カリフォルニア、フロリダ、アリゾナなど南部や西部の州で今週、1日の新規感染者が過去最多を更新した。またCNNテレビによれば、全50州のうち少なくとも30州で、先週の新規感染者が前週より増加している。
韓国大統領 北朝鮮へ「仲の良い隣人に」
2020年06月26日
韓国の文在寅大統領は25日、朝鮮戦争の開戦から70年に合わせて演説し、北朝鮮に向け、「仲の良い隣人になるよう望む」と呼び掛けました。一方で、北朝鮮が緊張を高めたことには一切触れませんでした。
文在寅大統領「我々は絶えず、平和を通じて南北共存の道を探し出す。統一を論じるより先に、仲の良い隣人になるよう望む」
文大統領は演説で、北朝鮮に向け、改めて対話と協力を呼び掛けました。「韓国の体制を、北朝鮮に強要するつもりはない」と述べ、北朝鮮の体制を保証する考えも強調しています。
今月16日の南北共同連絡事務所の爆破後、文大統領が南北関係について公式に言及したのは初めてですが、北朝鮮が緊張を高めたことには一切触れませんでした。
ただ、北朝鮮への名指しは避けつつも、「韓国国民の安全と命を脅かすならば、断固として対応する」と述べ、軍事的な挑発は容認しない姿勢を示しています。
中国が係争地の一部確保か、インドが軍事行動活発化
2020年06月26日
中国がヒマラヤ(Himalaya)地域にある係争地の一部を確保したとされる事態を受けて、インド軍は24日、現地に軍用機を飛ばすなどして軍事行動を活発化させ、力を誇示した。 【関連記事】拳・石・こん棒、ローテクな中印衝突
インド軍筋がAFPに語ったところによると、ガルワン(Galwan)渓谷で6月15日に発生し、過去53年で最も多くの死者を出した印中両軍の衝突の後、中国軍は同渓谷の出入り口にある数平方キロの領域を確保し続けているという。
中国だけでなくパキスタンとも接するこの地域でかつてインド陸軍の任務に就き、現在はこの地域の中心的な町レー(Leh)で暮らしているタシ・チェパル(Tashi Chhepal)退役大尉はAFPに対し、この種の軍事行動は今まで見たことがないと語った。
インドと中国はいずれも、衝突後に現地から部隊を撤退させたと公言しているが、ガルワン渓谷周辺に部隊を残している。インドがより多くの部隊を展開し、軍事力を誇示しようとしている。
標高約3500メートルに位置するレーでは24日、240キロ離れた山岳地帯の国境に向かって基地からインド軍機が定期的に飛び立った。レーから延びる幹線道路には複数の検問所が設けられ、インド軍はレー周辺で軍事行動を活発化させている。住民らは近くの道路で軍用トラックと火砲の長い列を見たと語った。
あるインド軍北部司令部関係者は匿名を条件に、現在インド側はこの地域に十分な軍事的プレゼンスを展開しているとAFPに語った。
中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は24日、過去の二国間の合意を順守し、「中国と協力して具体的な措置を取り、国境地帯に平和と安定を取り戻そう」とインド側に呼び掛けた。
米人工衛星企業マクサー(Maxar)が21日に撮影した写真には、衝突現場近くを流れる川沿いの野営地にトラックと小屋が写っていた。この野営地が印中どちらのものかは分かっていない。
一夜で億万長者に タンザナイト原石を発見の鉱山労働者
2020年06月26日
タンザニアの小規模鉱山の労働者がタンザナイトの原石を2つ発見し、一夜で億万長者となった。この原石は、同国の鉱山省に240万ポンド(約3億2000万円)で売却された。 これまでに採掘された最大の原石は3.3キロだったが、今回サニニウ・ライザーさん(52)の発掘したタンザナイト原石は9.2キロと5.8キロだった。 タンザナイトはタンザニア北部でしか採掘されない、世界でも最も希少な部類に入る宝石。専門家によると、今後20年で埋蔵量のすべてが採掘されてしまう可能性があるという。 緑や赤、紫、青などさまざまな色があり、色や透明度で値段が変わる。 タンザニアのジョン・マグフリ大統領はライザーさんに電話で祝辞を伝え、「これは小規模鉱山労働者になる利点で、タンザニアが豊かなことの証だ」と述べた。 北部マンヤラのシナンジロ地区に住むライザーさんには、4人の妻と30人以上の子どもがいる。タンザナイトの発掘を祝うため、飼っているウシの1頭をほふるつもりだと話した。 ■地元に学校などの建設を検討 ライザーさんはまた、手にした資金で地元に投資する計画を明らかにした。 「ショッピングモールや学校を建てるつもりだ。自分の家の近くに学校を作りたい。ここには子どもを学校に連れて行けない貧しい人がたくさんいるので」 「私自身は教育を受けていないが、何でも専門知識に基づいて進めるのが良いと思っている。私の子どもたちには知識をつけて、ビジネスをしてもらいたい」 一方、この変化で生活が変わることはないと語り、今後も2000頭のウシを飼い続けると話した。急に巨万の富を得たものの、それで何か気をつけることもないと語った。 「ここは安全なので問題はない。真夜中に歩き回っても大丈夫だ」 マグフリ大統領は2015年に政権についた際、タンザニアの鉱業を守り、政府の歳入を増やしていくと約束した。 タンザナイト資源の保護のためライザーさんのような小規模鉱山労働者は、政府から認可をもらって採掘をしているが、大企業の鉱山の近くなどでは違法採掘がはびこっているという。 2017年には、世界でただひとつのタンザナイト鉱山とされているメレラニ鉱山の周囲に、全長24キロの壁を作るよう軍に命令を出している。 BBCのサミー・アワミ記者によると、タンザニア政府は昨年、この壁の建設のおかげて政府の鉱業からの収入が増えたと報告している。
河井夫妻事件、「現金受領」告白ドミノ 広島県内の地方議員ら 裁判での実名公表に戦々恐々
2020年06月26日
昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、前法相の河井克行容疑者(57)=衆院広島3区=と妻の案里容疑者(46)=参院広島=が逮捕され、25日で1週間。現金を受け取ったとされる広島県内の地方議員や首長の間で、事実関係を公の場で「告白」する動きが出始めた。夫妻の逮捕に加えて、夫妻が起訴されて裁判になれば金を提供された側の名前が明らかになることが濃厚なためだ。ただ、政治生命に影響しかねない問題だけに、状況を見極めようと静観する議員も多い。
【図表】現金授受を認めた広島県内の政治家の主な発言
■処分にらみ静観も
「『二人だけの秘密だからね』とねじ込まれる形だった」。石橋竜史広島市議(48)=自民党保守クラブ、安佐南区=は25日、市役所で記者会見し、克行容疑者から現金30万円を受け取った状況を説明した。時折、涙ぐみながら「あらがえなかった」と悔やんだ。
実名で取材に応じた理由は「夫妻の逮捕が大きな転機となった。自分から先に誠意を持って説明したかった」と強調。疑惑の詳細を話し終えると「ずっと悩んでいた。率直にほっとしている」と吐露した。
■否定・肯定せず
直前には市議会棟で、豊島岩白市議(47)=自民党市民クラブ、西区=が報道陣に囲まれていた。検察当局による任意の事情聴取を認め、「メディアを通じて説明責任を果たしたい」と強調。ただ、現金の授受は「否定も肯定も控えたい。いずれ何らかの形で公になる」と述べるにとどめた。
県内の政治家が戦々恐々とするのが、検察当局が被買収者と位置付ける94人の実名が公表されるタイミングだ。検察当局は夫妻の逮捕時、受け取った側は人数だけしか発表していない。ただ、刑事事件の裁判では原則、全ての関係者が公表される。夫妻が起訴された場合、名前が一挙に明らかとなる可能性は高い。
■立件見送り期待
公選法では現金を受け取った側も罪に問われる。罰金刑以上が確定すれば公民権停止となり、地方議員や首長は失職する。関係者によると、94人のうち地元政治家は約40人。ある広島市議は「検事とのやりとりで起訴猶予の可能性を感じた」、県議の1人は「地元政界への影響を考えて、検察が立件を見送るのではないか」と淡い期待を抱く。
こうした状況に、当面は「静観」を貫く議員も目立つ。匿名を条件に現金50万円の受け取りを認めた広島市議は「いずれ名前は明らかになる。弁護士と相談して対応を考えたい」。同額を渡されたとする県議は「収支報告書に記載したので表に出る。覚悟はできている」と明かす。
元県議会議長の奥原信也県議(77)=自民議連、呉市=は計200万円を両容疑者から、安芸高田市の児玉浩市長(57)は計60万円を克行容疑者から、それぞれ受け取ったと24日に認めた。ともに、夫妻の買収疑惑が発覚した当初の取材では現金の授受を否定していた。
授受について、政治生命を懸けて「ない」と否認してきた三原市の天満祥典市長(73)は25日夕、克行容疑者から計150万円を渡されたと認め、辞職を表明した。自らの発言に追い込まれた形だ。ある広島市議はこぼす。「支援者にうそをつきたくない。けれども、このまま現金を渡された政治家の名前が公表されないなら、わしは貝になるよ」
