検察庁法改正案は「必要」 政府、次期国会で成立めざす
2020年05月19日
政府・与党は18日、検察庁法改正案について今国会での成立を断念することを決めた。幹部ポストを退く「役職定年」の年齢を過ぎても、政府の判断で検察幹部にとどまれる規定の新設が、ツイッター上などで強く批判されていた。ただ、次期国会で同法改正案の成立をめざす姿勢は崩していない。
【写真】検察庁法改正案の今国会での成立断念に関する取材に応じる前に、マスクを外す安倍晋三首相=2020年5月18日午後6時45分、首相官邸、岩下毅撮影
新型コロナウイルス対応の給付金など、世論の批判の広がりを受けて政府が方針転換する例が続いている。安倍政権の基盤が揺らいでいるとの見方が与党内からも出ている。
安倍晋三首相は同日午後、自民党の二階俊博幹事長を首相官邸に呼び、改正案の成立見送りについて協議した。首相の意向を受けて自民、公明両党の幹事長、国会対策委員長が急きょ会合し、今国会の成立をあきらめ、継続審議で次期国会に送ることを決めた。抱き合わせで国会に提出した法案も合わせて継続審議とする。
18日夜、首相官邸で記者団の取材に応じた首相は「国民の理解なくして前に進むことはできない。批判にしっかりと応えていくことが大切だ。これからも責任を果たしていきたい」と述べた。15日夜の時点では「政策の中身、ファクトではなく一時的にイメージが広がるが、時間がたてば『事実と違ったな』と理解頂ける」と述べ、改正案の成立に意欲を示していた。だが、朝日新聞社が16、17日に行った緊急の全国世論調査(電話)では、改正案への「反対」が64%と、「賛成」の15%を大きく上回り、内閣支持率は41%から33%へと急落した。高まる批判を前に首相は断念に追い込まれた。
首相は新型コロナウイルス対応のための2次補正予算案を27日にもまとめ、今国会で成立させる意向だ。同法改正案で強行採決などに踏み切ることになれば、予算案の審議に影響が出るとも判断した。自民党幹部は「新型コロナのさなかに国論を二分するのは良くない」と話した。
検察庁法改正案は、現在63歳の検察官の定年(検事総長は65歳)を段階的に65歳に引き上げ、併せて役職の定年を導入することが柱。内閣や法相が必要とすれば、検事総長や次長検事らが最長3年とどまれる特例があり、政権の都合のよい幹部だけを残す恣意(しい)的な運用ができる恐れがあると指摘されていた。政府は既に、国家公務員法の解釈変更で東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長を決めており、黒川氏の件を「後付け」で正当化する改正案だとの批判も浴びていた。
大型連休明けに国会で本格的な議論が始まった後、ツイッター上で、俳優や歌手ら著名人からも「#検察庁法改正案に抗議します」という投稿が相次いだほか、元検事総長ら検察OBも反対する意見書を法務省に出していた。
政府・与党の方針転換を受け、立憲民主党などの野党側は15日に提出した武田良太・国家公務員制度担当相の不信任決議案の取り下げを決めた。
ただ、政府は「必要、そして重要な法案」(菅義偉官房長官)との認識は変えていない。次期国会でも法案の修正や撤回はせず、役職定年の特例を適用する基準をわかりやすく示すことで国民の理解を得たいとするが、野党側は今後も特例削除などを求める方針だ。立憲の枝野幸男代表は「恣意的な役職定年の延長ができる仕組みは、切り離してやめさせるという最終ゴールに向けて、さらに頑張っていきたい」と語った。
「法務省が提案」首相発言が物議 定年延長、無関係強調に疑問の声
2020年05月19日
今国会成立が見送られた検察庁法改正案が批判されるきっかけとなった黒川弘務・東京高検検事長の定年延長について、安倍晋三首相がインターネット番組で「法務省が提案した」と説明した発言が物議を醸している。法務省が沈黙する中、自身は無関係だと強調する姿勢に、元官僚らからは疑問の声が上がる。
「霞が関の幹部人事は、官邸に握られていることは明白。首相の言っていることは形式論」。検察庁法改正案に反対する前川喜平・元文部科学事務次官は、こう指摘する。
国民民主党の小沢一郎衆院議員も、黒川氏の人事を巡る首相発言について「総理は何事でも平気でうそをつく」とコメントした。
関西3府県は「宣言」解除水準…「0・5人以下」満たす
2020年05月19日
政府が緊急事態宣言解除の判断材料の一つとしている直近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり0・5人程度以下)について、大阪、京都、兵庫の3府県が基準を満たしていることがわかった。
政府の専門家会議は14日、緊急事態宣言の解除について、〈1〉感染の状況〈2〉医療提供体制〈3〉検査体制の構築――などを基にして総合的に判断するとしており、〈1〉については、10万人当たり「0・5人程度以下」の基準を示した。
緊急事態宣言が継続中の8都道府県のうち、読売新聞の集計では、17日までの1週間で、大阪府が0・31人、京都府が0・23人、兵庫県は0・11人にとどまっている。
〈2〉や〈3〉についても、3府県の重症病床の使用率は20%台~1%程度と低水準で、PCR検査の体制にも余裕があるとされる。東京都は17日時点で0・80人で、基準を満たしていない。
陸自、小銃を31年ぶりに更新 安定性、耐水性向上 拳銃は38年ぶり
2020年05月19日
陸上自衛隊は18日、隊員たちが携行する新たな小銃と拳銃を報道陣に公開した。小銃の更新は1989年度以来で31年ぶり、拳銃は82年度以来で38年ぶりとなる。
新小銃は、肩に当てる銃床部分が隊員の体格に合わせて調節できるなど安定性が増し、命中率アップが期待される。渡河や上陸戦を念頭に置き、耐水性も強化された。
今回の小銃は陸自にとって国産では3代目。3代続けて豊和工業(愛知県清須市)が製造している。2020年度予算で9億円を投じ、陸自の中心である普通科や離島防衛専門部隊「水陸機動団」などに計3283丁が21年度から配備される。
拳銃はドイツの名門銃器メーカー、ヘッケラー&コッホ社製。手の大きさに合わせてグリップの取り換えが可能になり、装弾数も15発と現行の9発より増えて操作しやすくなったという。20年度は計323丁(計約2000万円)を購入し、21年度から指揮官たちが携行する。
実際に手に取った隊員からは「新小銃は前部にグリップが装着でき、同じ重さでも腕が疲れにくい」「新拳銃は弾倉が片手で外せ、入れ替えがスムーズにできる意義は大きい」と更新を歓迎する声が上がっている。
困窮学生へ10万~20万円 文科省、対象者は43万人
2020年05月19日
新型コロナウイルスの影響で困窮する学生らへの支援策として、萩生田光一文部科学相は19日、バイト収入が激減した場合は10万円、住民税非課税世帯は20万円を給付する追加の支援策を閣議決定したと発表した。
発表によると、対象は大学生や大学院生、留学生、短期大学生、専門学校生、日本語学校生ら。新型コロナの影響でバイト先が休業するなどし、収入が激減した場合、学生は各学校に申告し、日本学生支援機構を通じて現金の給付を受ける仕組み。対象者は約43万人と想定されている。早く給付するため、第1次補正予算の予備費などから約530億円を活用するという。
困窮学生への支援について文科省は、4月から始めた修学支援制度を適用することや、独自に学費減免などの学生支援を行う大学などへの補助として第1次補正予算で7億円を計上した。しかし学生団体や与野党から「支援対象が狭すぎる」との批判があり、追加の支援を決めた。萩生田文科相は会見で「進学を諦めることがないよう、速やかに必要な学生に支援が行き渡るようにしたい」と述べた。
厚労相、台湾排除を批判 WHO総会で演説
2020年05月19日
加藤氏は「台湾のような公衆衛生上の成果を上げた地域を参考にすべきだ」と指摘。「特定の地域を取り残すべきではない。地理的空白を生じさせないことが、世界全体の感染拡大防止の目的にかなう」と強調した。
WHOの新型コロナへの対応や感染源、感染拡大ルートについて「公平、独立かつ包括的な検証が必要」と訴えた。
WHO総会は18~19日にテレビ電話会議方式で実施。
ブラジル、感染者数3位に 25万人超、1日で1万3000人増
2020年05月19日
ブラジル保健省は18日、新型コロナウイルスの累計感染者数が25万4220人、死者が1万6792人になったと発表した。
前日から感染は1万3140人、死亡は674人増えた。感染者数は英国を抜き、米国、ロシアに次ぐ世界3位となった。
東証、午前終値383円高
2020年05月19日
19日の東京株式市場の日経平均株価(225種)午前終値は、前日終値比383円69銭高の2万0517円42銭だった。
ウーバー、3000人を追加削減-5月の削減数は計6700人に
2020年05月19日
配車サービスを手掛ける米ウーバー・テクノロジーズは18日、3000人の人員を追加削減した。新型コロナウイルスの感染拡大で同社の事業は世界的に大きな打撃を受けており、まだ初の黒字化を達成できない状況が続いている。
ウーバーは5月に入り既にカスタマーサポートと人事で3700人を削減しており、今回を合わせた削減数は全従業員の約25%に相当する。同社の広報担当は、さらなる削減が実施される可能性もあると述べた。
ダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)が従業員に宛てた18日付の電子メールによれば、同社は複数の非中核プロジェクトで投資を減らすことも計画している。
新型コロナ関連で初の上場倒産、アパレル名門のレナウンが民事再生開始決定
2020年05月16日
東証1部上場の(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、法人番号:6010701015232、江東区有明3-6-11、設立2004(平成16)年3月、資本金184億7106万460円、毛利憲司社長、東証1部)は、子会社の(株)レナウンエージェンシー(TSR企業コード:291357725、法人番号:8010701021765、同所)により民事再生手続きを申し立てられ、5月15日、民事再生開始決定および管理命令を受けた。管財人には永沢徹弁護士(永沢総合法律事務所、中央区日本橋3-3-4)が選任された。
上場企業の倒産は、2019年1月に山形地裁へ民事再生法の適用を申請した(株)シベール(TSR企業コード:210031050、法人番号:5390001000864、山形市)以来、16カ月ぶり。
負債総額は138億7900万円。
3月27日、毛利憲司新社長(代表執行役)は、都内で行った就任会見で「新型コロナウイルスで消費は経験したことのないような打撃を受けている」とコメントしていた。
レナウンは、消費増税や暖冬、親会社のグループ会社の延滞した売掛金引当などで2019年12月期(10カ月決算)で2期連続の最終赤字を計上。継続企業の前提に関する注記(GC注記)を記載していた。
なお、レナウンによると「子会社の法的手続きの予定はなく、管財人の下でスポンサー探索を行い、当社グループの事業の維持再生に取り組む」という。
レナウンの株式は5月15日付けで東京証券取引所の整理銘柄に指定され、その後、上場廃止となる見込み。

