入試のキーワードは「安全志向」 受験人口減少、最上位の大学狙うチャンス
2020年01月17日
今年の入試のキーワードは「安全志向」といわれる。来年度からはセンター試験に代わって「大学入学共通テスト(新テスト)」が導入されるため、「今年のうちに合格を決めたい」という意識が強まっているからだ。確実に合格できる大学へと志望を下げる傾向が予備校の模擬試験などでも明らかになっており、国立なら東大や京大、私立なら早稲田大、慶応大といった“最上位校”の倍率は下がりそうだ。
■受験生2%減か
「志望を最後まで下げない受験生にとってはチャンスの年。思わぬ合格を勝ち取れる可能性も高い」。河合塾教育情報部統括チーフの亀井俊輔さんはそう指摘する。
そもそも少子化によって18歳人口は減少傾向にあった。だが、ここ数年、国が入学定員を一定以上超過した私立大に補助金を出さない制度を進めたため、私立大が合格者数を抑制し、結果的に浪人生が増えていたため、受験者数は減らなかった。
それが今年は浪人生も昨年に比べて減少し、受験人口が減っているという。
では具体的にはどうなのか。河合塾では、今年の志願者数は65万9千人と推計。昨年は67万4千人で、受験生が2%程度減る計算だ。亀井さんは「今後しばらくは、受験生が減り続けるだろう」と予測する。
■MARCHは競争激化も
ただ、すべての大学で倍率が下がるとはかぎらない。背景にあるのが、新テストは受けたくない、浪人したくないという安全志向だ。このため東大や京大、早稲田大、慶応大を狙える偏差値でも、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)や日東駒専(日本大、東洋大、駒沢大、専修大)を志望する傾向に。これらの大学では、手ごわいライバルが増えることになり、倍率も上がりそうだ。
安全志向は、保護者にも顕著だという。「親も子供が浪人して苦労するのは見たくない。さらに少子化で近くにいてほしい、1人暮らしにはお金がかかるなどの理由から、遠方の大学に行ってほしくない“地元志向”も強まっています」(亀井さん)
■「来年は変わる」
では、来年はどうなのか。受験人口の減少は続くが、「新テストを避けたい」という意味での安全志向がなくなるのは確実で、亀井さんは「傾向は変わる」と予測。背伸びして最上位の大学を狙えるチャンスは今年だけといえそうだ。
脳出血のベトナム人実習生 意識不明で近く在留期限切れ 支援団体「差別なく対応を」
2020年01月16日
幌市で実習中のベトナム人技能実習生が2019年9月、脳出血で倒れて意識不明の状態となり、入院を余儀なくされている。20年3月の在留資格の期限が切れると不法残留となって原則は母国に送還されるが、札幌出入国在留管理局によると、回復見込みのない意識不明の実習生は「想定外」で、対応に苦慮している。家族は日本での治療継続を希望し、支援団体も「日本人と命の差別はない」として国や自治体に対応を求めている。
札幌市内の病院の一室で19年12月14日、ベトナム人技能実習生のズオン・ゴツク・トゥさん(19)の名前を、兄のトゥアンさん(29)が呼び続けていた。トゥさんは人工呼吸器をつけ、鼻からチューブで栄養を取る。意識はないが、呼びかけに目を開いたように見えた。「少し、反応が良くなった」。わずかな変化にも希望を見いだそうとしている。
トゥさんは19年3月、1年間の技能実習の在留資格で来日した。札幌市西区の建設会社で働いていた9月17日、現場で頭痛を訴えて救急車で運ばれた。脳出血で手術を受けたが、「意識の回復は難しい」と診断された。
実習生の在留資格は本人の意思で最大5年まで延長でき、期限内は日本人と同様、国民保険や生活保護が適用される。一方、在留資格が切れると不法残留となって入管施設に収容され、母国に送還される。トゥさんの場合、人工呼吸器をつけているため収容・送還は難しいが、現在の医療費や生活費を賄っている実習生保険は3月で切れる。このため、札幌入管は「個別の事情を鑑みて最良の方法を検討したい」と言う。
外国人の生活支援などをしている「移住者と連帯する全国ネットワーク」によると、不法残留で収容された外国人が重い病気にかかった場合、国民健康保険を適用して治療を受けさせる在留許可「療養する活動」で対応するケースが多い。ただ、生活保護を申請できない可能性が高く、医療費の自己負担分や生活費のめどが立たないといった問題を抱える。
支援団体、札幌市、入管、会社などは19年の暮れから、在留資格の変更や、生活保護や後見人の申請の可否など支援のあり方を話し合っているが、本格的な議論はこれからだ。
トゥさんは「家族の暮らしを少しでも楽に。いずれ自立したい」と日本行きを決めたという。来日後は毎日のように両親に電話をかけ、「体を大切にするように」と繰り返していた。トゥアンさんは「少しでも元気になって、両親に会わせたい」と願う。
トゥさんが教会に通っていた関係で支援するカトリック札幌司教区・難民移住移動者委員会の西千津さん(55)は「受け入れているのは労働力ではなく人権を持った人。いろいろなケースが起こると認識し、日本人と命の差別のない受け入れ態勢を整えていく必要がある」と訴える。【山下智恵】
米中貿易協議「第1段階」に合意
2020年01月16日
アメリカのトランプ大統領は、中国の劉鶴副首相をホワイトハウスに招き、貿易交渉の「第1段階の合意文書」に署名した。
署名式ではトランプ大統領が、中国の副首相らを立たせたまま、予定を大幅にオーバーしておよそ1時間も喋り続ける場面があった。終始、大統領ペースの署名式となった。
トランプ大統領「我々はきょう、かつてない画期的な一歩を踏み出す」
中国・劉鶴副首相「多くの問題で考え方が違い、貿易協議は何度も挫折した」
「第1段階の合意」では、中国がアメリカ産の農産物の輸入を大幅に増やすことや、知的財産権の保護を強化すること、一方のアメリカは、発動済みの制裁関税の税率を初めて一部引き下げることなどが盛り込まれた。
トランプ大統領は今回、署名会場に農業地帯などから多くの関係者を招き、1時間にわたってこんなやりとりを続けた。
――モンタナ州選出の上院議員に
トランプ大統領「いいアメフトのチームがあるよね?今年の調子はどう?順調?」
挨拶の大半をこうして一人ひとり親しげに語りかける時間に充てて、大統領選挙でカギを握る農業地帯の有権者にアピールした。
次の焦点は「第2段階」。トランプ大統領は「すぐに交渉を始める」として、自ら中国に乗り込む考えを示したこともある。一方で、大統領選挙の前の合意にはこだわらない意向も示していて、大統領選の行方をにらみながら、判断するものとみられる。
蔡総統 中国の干渉阻止へ「反浸透法」施行
2020年01月16日
選挙で圧勝した台湾の蔡英文総統が中国からの干渉を阻止することを目的とした「反浸透法」の施行を発表した。
台湾のトップを決める総統選挙で圧勝し、再選を決めた蔡総統は15日、台湾統一を目指す中国政府などが台湾の政治や選挙運動に介入することを禁止する「反浸透法」を15日から施行すると発表した。違反すれば5年以下の懲役や罰金が科せられる。
これに対して中国政府は、「反浸透法は悪法で、台湾同胞の自由を制限し、交流する権利を奪っている」とコメントを発表した。
また、蔡総統はイギリスの公共放送BBCのインタビューで「我々はもう独立した国家であり、政府も軍隊も選挙制度も持っている」などと発言していて、今後、中国と台湾の緊張がいっそう高まる可能性がある。
秋元容疑者、視察旅行で高級ブランド品受領か IR汚職
2020年01月16日
カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄容疑で再逮捕された衆院議員の秋元司容疑者(48)が、中国企業「500ドットコム」の本社などを訪ねた旅行の際、同社側から数十万円相当の高級ブランド品を受け取っていたことが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部はこれらの品も賄賂に当たるかどうか経緯を調べている模様だ。
IR事業参入をめぐる中国企業の「政界工作」をわかりやすく図にしました
秋元議員は2017年12月下旬、広東省・深圳にある「500」社の本社への視察旅行の招待を受け、航空運賃や宿泊費など計約150万円相当を同社に負担させた疑いがもたれている。旅行は2泊3日で、同社が準備したプライベートジェットが使われた。秋元議員は本社で最高経営責任者(CEO)と面会。同省に隣接するマカオのカジノ施設も視察した。
視察旅行には「500」社の副社長を名乗る鄭希容疑者(37)が随行。関係者によると、同社側がマカオで数十万円相当の高級ブランドの靴やバッグを購入し、秋元議員に渡していたという。
特捜部は、同社がIR事業で便宜を図ってもらいたいとの趣旨で賄賂として視察旅行の旅費を負担したとみているが、ブランド品についても同様の趣旨の賄賂と認定できるかどうか調べているとみられる。
河井議員夫妻が会見 与野党から厳しい声
2020年01月16日
広島地検が公職選挙法違反の疑いで事務所に家宅捜索に入ったことを受け、自民党の河井克行前法相と妻の河井案里参議院議員が、15日夜、それぞれ会見した。この会見を受け、与野党からは厳しい声が上がっている。
立憲民主党の蓮舫副代表は「説明すると言いながら本会議をすべて欠席したことは納得がいかない。説明責任を果たそうとしないことに憤りを覚える」とコメントした。
さらに、政府・与党内からも「世間をなめている」「2人はもう議員辞職すべきだ」などと厳しい声が上がっている他、両議員の後ろ盾とされる「菅官房長官の責任は重い」との指摘も出ている。
野党は来週に始まる通常国会でも厳しく追及する方針。
河井夫妻、議員辞職・離党を否定 前法相「適切な時期に説明する」
2020年01月16日
自民党の河井克行前法相(56)=衆院広島3区=は15日夜、東京・赤坂の衆院議員宿舎で記者団の取材に応じた。河井氏は「支持者の皆さまには大変なご迷惑とご心配をおかけしたことに深くおわびします」と謝罪した。
ただ、疑惑に関しては「適切な時期に説明させていただきたい」と述べるにとどめた。議員辞職や自民党離党については否定した。
河井氏の妻で同党の河井案里参院議員(46)=広島選挙区=も東京・麴町の参院議員宿舎で取材に応じ、謝罪した上で、議員辞職や離党はしない考えを示した。
芥川賞に「マジかよ」 周囲に感謝も 受賞の古川さん
2020年01月16日
「候補になるたびに喜んでくれる人がいる。そういう人がいま喜んでくれていると思うとうれしい」
4度目の候補で芥川賞に決まった古川真人(まこと)さん(31)=福岡市出身=は会見場で、地元福岡やルーツとなる長崎の島に住む友人や親族たちに思いをはせた。
スーツにネクタイ姿。「革靴はすごく痛い」とこぼし、ネクタイも久しぶりでうまく結べず「編集者に手伝ってもらった」と会場を笑わせた。
「芥川賞は取らなければいけないと思っていたが、いざ取るとマジかよ、困ったな、とあわあわしている」と心境を語り、実感の湧かない感覚を「日常に戻ったとき、シャンプーをしているときにほくそ笑むという感じになると思う」と独特の言い回しで表現した。
母の出身地長崎の島に影響を受けた作品群を書き続けてきた。今後は「島から出たい。自分にとって不慣れなもの、未知な他者が現れるようなものにしたい」と決意も口にした。
一方、樺太を追われたアイヌ民族など文明化の波にあらがうマイノリティーを描き直木賞を射止めた川越宗一さん(41)は、「現実感がない、信じられない」と喜び、「この小説の時代に生きたすべての人に感謝、尊敬している」と謝意を表した。
資料を読み込み物語世界を構築した手腕が選考委員に評価された。川越さんは「物語に都合のいい人生を歩んでいる人はいない」と悩みながら資料に向き合ったと明かし、「今後もいろんな文化圏のあわい、触れ合い、葛藤を描いていきたい」と語った。 (一瀬圭司、平原奈央子)
新型肺炎、国内で初確認 神奈川県の中国人男性 人から感染か
2020年01月16日
中国中部の湖北省武漢市で発症が相次いでいる原因不明のウイルス性肺炎について、厚生労働省は16日、武漢市に滞在し、日本に帰国した神奈川県在住の30代の中国人男性から中国で確認されているものと同じ新型コロナウイルスが検出されたことを明らかにした。日本国内で新型肺炎の感染者が確認されたのは初めてで、人から人への感染の疑いがある。政府は首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集など対応に当たっている。
厚労省によると、男性は武漢市滞在中の今月3日から発熱があり、6日に帰国した後、神奈川県内の医療機関を受診した。14日に地元保健所に報告があり、国立感染症研究所村山庁舎(東京都武蔵村山市)で検査したところ、中国のものと同じ新型コロナウイルスの陽性反応が出た。
男性は医療機関に入院していたが、症状が回復し、15日に退院したという。
新型肺炎をめぐっては、発症者の多くが武漢市内の海鮮市場の関係者であることが判明しているが、厚労省によると、男性は市場には立ち寄っていないと説明しており、中国国内で新型肺炎の患者と濃厚接触した可能性がある。
中国で新型ウイルスが検出された肺炎の発症者は計41人で、うち男性1人の死亡を確認。武漢市当局は「限定的だが人から人へ感染する可能性は排除できない」との見方を示している。高齢者や持病のある人が重症化しやすく、初期症状は発熱や咳(せき)が中心だという。
中国・武漢の新型コロナウイルス感染症について現時点で分かっていること(2020年1月16日現在)
2020年01月16日
中国・武漢で集団感染者が報告されている新型コロナウイルス感染症について連日報道が続いています。
中には「ヒトからヒトに感染!」とか「春節で拡散!」とか、やや扇動的な見出しのニュースも見られます。
新型コロナウイルスは本当に怖い感染症なのでしょうか。
現時点で分かっていることと、それから考えられる現時点で必要な対策を整理しました。
感染者数について

・当初、中国武漢で発生した患者は59例と報道されていましたが、新型コロナウイルス感染症と診断されたのは41例に修正されました。武漢の症例のうち最後に発症した人は1月2日です。
・タイのスワンナプーム国際空港で武漢からの旅行者が新型コロナウイルス感染症と診断されています。61歳の男性で1月5日に発症し1月12日にタイで診断されています。
・1月16日に日本国内でも新型コロナウイルス感染症の患者さんが報告されました。神奈川県の30代男性が、1月3日発熱が出現、1月6日に中武漢から帰国、同日、医療機関を受診、1月10日に入院し15日にすでに退院しているとのことです。
・以上より現在43例の感染者が報告されています。
・全ての症例が武漢市で感染していると考えられており、武漢市以外の場所での感染事例はありません。
新型コロナウイルス感染症の広がり
日本とタイでそれぞれ1例輸入例が発生しているものの、そこからの二次感染例はなく、流行拡大の兆候はありません。
重症度について
・武漢での41例のうち、7例がすでに軽快し退院しています。
・41例のうち、6例が重症と判断されています。
・41例のうち、1例が死亡しています。61歳の男性で、肝疾患と悪性疾患の持病のある方です。
・日本で診断された30代男性はすでに軽快・退院しています。
新型コロナウイルスの重症度
SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)の重症度と比べるとかなり低い印象です。
SARS、MERSの致命率はそれぞれ9.6%、34.4%です。
今から死亡者が増えてここまでの致命率になる可能性は高くはないでしょう。
感染経路について
・現時点でヒトからヒトに感染するかどうかは不明です。
・夫婦で感染した事例があり、夫は海鮮市場の従業員ですが、妻は市場に訪れてはおらず夫が発症した後に発症しています。
・763例が接触者として追跡調査の対象となっており、このうち450例は観察が解除され、現在313例が調査中です。このうち、新たに新型コロナウイルス感染症と診断された人はいません。
・タイで診断された患者との接触者182例が追跡調査されていますが、このうち新型コロナウイルス感染症と新たに診断された人はいません。
・41例の症例の多くが武漢の海鮮市場で働いているなど、市場と何らかの関わりがあることが分かっています。同市場はすでに閉鎖されています。
・タイで診断された患者は、武漢の患者の多くが関連している海鮮市場に訪れたことはないが、別の市場には訪問しているとのことです。
・日本で診断された患者は、武漢市の海鮮市場には立ち寄っていないが、現地で詳細不明の肺炎患者と濃厚接触の可能性があるとのことです。
新型コロナウイルスの感染性
夫婦での感染事例はヒトからヒトに感染することを示唆していますが、1000人近い患者と接触した追跡調査対象者の中からその後発症者が出ていないということは、これまでのMERSコロナウイルスやSARSコロナウイルスと同様、ヒトからヒトへの感染性は高くなく家庭内や病院内での濃厚な接触といった限定的な環境では感染しうる、ということを示唆するものであり、現時点では爆発的に世界中に広がる可能性は低いと考えられます。
感染源はやはり海鮮市場で売られていた野生動物の可能性がありそうですが、閉鎖された市場以外にも感染源があるかもしれません。
引用元:
新しいコロナウイルス感染症の肺炎発生に関する質問と回答(中国語 2020-01-15 00:10:06)
新しいコロナウイルス感染の肺炎に関する武漢市保健衛生委員会の報告(中国語 2020-01-15 21:39:12)
Novel Coronavirus – Thailand (ex-China)
厚生労働省. 新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について
というわけで、引き続き今後の情報を注視する必要はありますが、今の時点で過度に恐れる状況ではありません。
武漢に渡航された方、これから渡航される予定の方については以下の点にご注意ください。
武漢へ渡航した方
・帰国後数週間(※潜伏期不明のため)は健康状態を注意深く観察し、体調不良時はすぐに病院を受診しましょう。その際には必ず渡航歴を医師に知らせるようにしましょう
・咳や鼻水、喉の痛みなどの呼吸器症状がある場合は、マスクを着用しましょう。マスクがないときも咳エチケットを徹底するようにしましょう
武漢に渡航する予定の方
・家禽や野生動物との接触、生肉や調理が不十分な肉の摂取は避けるようにしましょう
・現地で体調の悪い人、病人との接触は避けるようにしましょう
・食事やトイレの後など手洗いをこまめに行いましょう
