立民・国民合流論が再浮上 政権支持率急落で現実味
2020年06月03日
1月に破談になった立憲民主、国民民主両党の合流構想が再浮上している。新型コロナウイルス対策をめぐり安倍晋三政権の支持率が下落する中、衆院解散・総選挙を見据え合流待望論が広がっているためだ。ただ、国民内には政権批判に終始する立民との合流に否定的な意見も依然根強い。 【世論調査】「次の首相にふさわしい政治家」トップは 「1月に『野党の大きな固まりを作りたい』という思いで動いていたときとまったく変わっていない」 立民の福山哲郎幹事長は1日の記者会見でこう述べ、合流の機運が再び高まってきたことを歓迎した。国民の原口一博国対委員長も同日の会見で「早ければ早いほどいい」と旧民主党勢力の再結集に期待感を示した。両党の中堅・若手らのグループは2日に会合を開き、17日の会期末をにらみ両党幹部に合流協議を早期に再開するよう求めていく方針を確認した。 合流構想再燃の背景には、野党への支持が伸び悩む現状では衆院選を戦えないとの危機感がある。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の5月末の合同世論調査でも、自民の支持率29・6%に対し、立民は6・8%、国民も0・8%と大差がついた。福山氏は「政権に対峙(たいじ)でき、受け皿になる大きな固まりが必要だ」と話す。 立民の枝野幸男代表も動きを活発化させている。5月22日に国民の小沢一郎衆院議員と野党勢力の結集について意見交換。29日に次期衆院選に向けた政権構想案を発表した。構想案は、各野党で意見の割れる憲法や安全保障などの政策を盛り込まず、合流実現に腐心する姿勢も見える。 一方、国民では冷ややかな目線を送る幹部もいる。特に参院は立民への拒否反応が根強い。両党は昨秋から衆参両院で統一会派を組むが、参院は一度も合同の議員総会を開いていない。 国民の榛葉賀津也参院幹事長は2日の記者会見で、合流構想について「初めて聞いた」と突き放した。同日の参院国民の会合でも、衆参一体で国会運営を進めようとする立民を批判する意見が出た。国民関係者は「元は同じ党だったと言っても両者は文化が違う」と語った。(千田恒弥)
「一方的発表で遺憾」と茂木外相
2020年06月03日
茂木敏充外相は2日の記者会見で、日本の対韓輸出規制強化を巡り、世界貿易機関(WTO)での紛争解決手続き再開を表明した韓国について「一方的に発表を行ったことは遺憾だ」と述べ、不快感を示した。
ブラジル、死者3万人超す 大統領「気の毒だが死は宿命」 新型コロナ
2020年06月03日
ブラジル保健省は2日、新型コロナウイルス感染症による死者が前日から1262人増え、3万1199人となったと発表した。 【グラフ】新型コロナウイルス 世界各国の状況 死者数は世界で4番目に多いが、数日以内に3番目のイタリアを追い越す見通し。米国に次いで2番目に多い累計感染者数は、1日で2万8936人増加し、55万5383人となった。 ブラジルでは各州や市が商業規制などの感染拡大防止策を講じているが、拡大に歯止めはかかっていない。地元メディアによると、新型コロナを軽視し、経済活動の即時再開を唱えて各州知事と対立しているボルソナロ大統領は2日、大統領公邸で支持者を前に「すべての死を気の毒に思うが、あらゆる人は死ぬ宿命にある」と述べた。
都知事選、立民は宇都宮氏支援へ 野党連携目指す
2020年06月03日
立憲民主党は、任期満了に伴う東京都知事選(7月5日投開票)で、立候補を表明している元日弁連会長宇都宮健児氏(73)を支援する方針を固めた。週内にも発表する。関係者が2日、明らかにした。再選を目指す意向を固めた小池百合子知事に対抗するため、野党の結集を目指す構えだ。 共産党は宇都宮氏を評価するが、国民民主党内には慎重論がある。主要野党で足並みがそろうかどうかは見通せない。 立民内では、東京選出の蓮舫参院幹事長や、れいわ新選組の山本太郎代表らの名前が浮上していた。関係者によると蓮舫氏は出馬しない考えを示し、山本氏も慎重姿勢を崩していない。
今日6月3日(水)の天気 全国的に暑さ続き名古屋は31℃予想 九州南部は大雨に警戒
2020年06月03日
■ 今日の天気のポイント ■

提供:ウェザーニュース
・西日本から関東甲信で30℃前後の暑さ ・沖縄は夏本番を思わせる陽気 ・九州南部は大雨に警戒 今日3日(水)の日本列島は高気圧に覆われる所が多く、強い日差しが届きます。全国的に暑さが続き、西日本から関東甲信は30℃以上の真夏日の所がある見込みです。 九州南部は梅雨前線の北上に伴い、強い雨のおそれがあります。
西日本から関東甲信で30℃前後の暑さ
中四国から関東、北日本にかけては日差しの届く所が多くなります。 特に西日本から関東甲信にかけては暖かな空気に覆われるため、気温が上がる見込みです。 内陸部は30℃以上の真夏日となり、今日2日(火)と同様に暑くなります。熱中症対策が欠かせない一日です。
沖縄は夏本番を思わせる陽気
沖縄は夏の高気圧に覆われて、梅雨が明けたような天気になります。夏らしい青空が広がり、眩しい太陽が照りつけそうです。 気温は前日2日(火)よりもさらに上がって32℃の予想。夏本番を思わせる暑さになります。
九州南部は大雨に警戒

提供:ウェザーニュース
梅雨前線が北上する影響で九州南部は朝から雨が降りやすくなります。 特に鹿児島県の薩摩半島や大隅半島の南部、種子島・屋久島方面で雨が激しく降るおそれがあります。この雨は明日4日(木)にかけて続くため、警戒が必要です。
「コロナ滞納」オーナー不安 飲食店などの家賃負担深刻化
2020年06月03日
新型コロナウイルスの感染拡大による休業や収入減で、飲食店をはじめとする個人事業主や中小企業の家賃負担が深刻化する中、賃貸人であるオーナーも「コロナ滞納」に対する不安にさらされている。国は個人事業主や中小企業への家賃補助の拡充を進めているが、オーナー側に対する支援策は少ない。家賃の減額を求める声は強まっており、独自にオーナー側への支援に乗り出す自治体も出てきた。(本江希望) 「家賃の減額要請があったが、どうすればいいか」「オーナー側への助成金はあるか」-。不動産に関するトラブル解決をサポートするNPO法人「日本地主家主協会」(新宿区)には、オーナー側からの家賃に関する相談が届く。 理事長の手塚康弘さん(44)は「賃借人から減額の申し出があった場合、減額しても生活に支障がない場合は手を差し伸べることも必要だと思う。ただ、家賃だけで生活する人や、借入金の返済やリフォームの出費などで余裕がない人も多い。それぞれが置かれている状況で判断してほしいと伝えている」。 オーナー側が受けられる直接支援は少ない。新型コロナの影響で売上高が大幅に減少した中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円を支給する政府の持続化給付金や、固定資産税の減免などの税制措置が該当する。 「もっとオーナー向けの直接支援が拡充されたら、家賃の減額を受け入れるオーナーも増えてくるのではないか。賃貸人と賃借人、両方向への支援が必要だ」と手塚さんは指摘する。 一方で、独自に店舗などのオーナー側に支援を行う自治体も出てきた。 都内では、新宿区が5月7日から店舗などの家賃を減額した賃貸人に対して1物件当たり月額最大5万円の助成を行う「店舗等家賃減額助成」を始めた。担当の楠原裕式(ひろのり)副参事によると、1日時点で120件の申請書が届いており、電話や窓口での相談件数は約1400件に及ぶという。 「区としてオーナーを支援することで、家賃の支払いに困っている事業主らの支援につながれば」と期待する。今月上旬からは港区も店舗などのオーナー向けの支援事業の開始を予定している。 調布市のオーナーや大家を中心とした「東京調布大家の会」代表の海野真也さん(46)によると、飲食店が多いテナントビルのオーナーは家賃の滞納に不安を抱えているといい、「大家は自分の物件で入居者の命を預かっているという感覚でやっている。入居者とともにこの状況を乗り切りたい」と話した。
新型コロナ禍、夏になれば変わるのか 冬に出現、感染力や重症化率に変化は
2020年06月03日
新型コロナウイルスの感染が続く中、日本列島は夏の季節を迎えた。緊急事態宣言は全国で解除されたが、夏は空調の効いた屋内で過ごす機会が多く、人が集まれば「3密」の状態にもなりやすい。冬に出現した新型コロナの感染力や重症化率はどう変化するのか。(有年由貴子) 【図】緊急宣言解除15日間で感染者数元通りに… 《新型コロナの収束は、温度と湿度との関連はあるのでしょうか》 神戸市西区の男性読者(75)から、こんな疑問が寄せられた。 一般的に、新型コロナと同じインフルエンザなどの呼吸器ウイルス感染症は、寒い時期に感染を起こしやすく、重症化しやすい。 国立感染症研究所などによると、世界的大流行となったスペイン風邪は、1918年に北半球の春と夏に発生した第1波は感染性は高いものの、致死性ではなかったが、晩秋の第2波は10倍の致死率となった。 2009年新型インフルエンザの流行時は、英国では春夏の第1波より冬の第2波の方が死者が多く、日本でも秋冬は死者が多い傾向にあった。 ■「夏は重症者減る」 国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長の西村秀一医師によると、飛沫(ひまつ)として空気中に放出されたインフルエンザウイルスは、気温や湿度が高いほど活性を失いやすい。これまでの研究報告では、新型コロナはインフルエンザよりやや高湿度に強いものの、よく似た傾向を示しているという。 一般に、湿度が高くなると鼻やのどなどの粘膜にある繊毛の運動が良くなり、ウイルスなど異物を体外へ排出する働きが強まる。さらに、飛沫が乾燥せず比較的大きな粒子のまま空気中を漂うため、吸い込んでも肺に到達しにくく、鼻やのど付近にとどまりやすい。 こうしたことから、西村氏は「新型コロナは夏になると、冬よりも重症者の割合が減り、軽症で済む患者の割合が増えるのではないか」と話す。 ■「人の行動の影響大」 新型コロナは冬の季節だった北半球だけでなく、暑い気候の南米、アフリカでも感染が拡大している。「気温などの要素よりも、人類に免疫がないということが流行拡大につながっているのでは」と分析するのは、新潟大の斎藤玲子教授(公衆衛生・ウイルス学)だ。 米科学アカデミーの専門家委員会も、温度と湿度が高いほど新型コロナの感染力が低下するとの実験結果があるとする一方、「夏の気候である地域でも感染が急拡大している」と指摘。「他の地域でも気温と湿度の上昇が感染を減少させるとは想定できない」としている。 夏はウイルスの不活化に効果がある紫外線量も増加するが、新型コロナへの紫外線の影響を研究している大阪府立大の秋吉優史准教授は「日陰部分や、飛沫が空気中を漂う数秒間程度ではほとんど影響がないだろう」とする。 さらに、インフルエンザは熱帯では乾期よりも雨期に流行しやすい傾向にある。こうした現象は「雨宿り感染」といわれ、雨期には空調が効いた密閉空間に人が密集してしまうことも大きな原因とされる。 西村氏は「感染拡大への影響は、気候や環境の変化よりも人の行動の方がずっと大きい」と指摘。夏になっても換気や人との距離を保つなど、引き続き冬同様の警戒が必要だとしている。
就職氷河期世代、やっと正社員…逆戻りの恐怖
2020年05月27日
新型コロナウイルスの感染拡大が国内経済に深刻な打撃を与える中、バブル崩壊後の不況で、不安定な労働環境に置かれ続けた30代半ばから40代半ばの「就職氷河期世代」が再び苦境に立たされている。政府は4月から氷河期世代への集中支援策を始めたが、コロナ禍の中で企業もかつてなく採用に及び腰だ。4月にようやく正社員の職を得た札幌市内の男性(43)も業務が減る中、20年以上強いられてきた派遣労働に逆戻りしかねないと恐れる。 男性が働く札幌市内の青果卸会社の冷蔵倉庫には、休校や飲食店の休業で在庫となったジャガイモや小松菜の段ボールが山積みになっていた。3月以降は配達量が半減し、正社員を除くパートやアルバイトは全員、自宅待機となった。 25年前、高卒を控えて受けた運送・物流関連5社はいずれも不採用となり、卒業後は在学中から勤めていた食肉加工場でバイトを続けざるを得なかった。 1日10時間の重労働が続く中、休日に転職先を探し回ったが、見つかったのは冷凍食品を扱う倉庫での派遣労働だけ。給料は少しだけ上がったが、零下の倉庫での夜勤が主体と労働環境は悪化し、過労で入院したこともあった。 医者から転職を勧められたが、肌着を増やして耐えてきた。ハローワークで紹介されるのは「人手不足の建設現場くらい。年齢的にも体力が持たない」と敬遠せざるを得なかった。 4年前、知人に紹介された青果卸会社の配達業務を請け負うようになった。こつこつと配達先との信頼関係も築き、それが認められて4月、この青果卸会社から正社員として引き上げられ、掛け持ちしてきた冷凍倉庫での派遣労働をようやく辞めることができた。 だが、直後に北海道でも国の緊急事態が宣言され、配達業務は半減。会社から今年の賞与や昇給はないと伝えられた。マスク代を捻出するため朝食は水、夕食は菓子で済ませることも。月収17万円は家賃と光熱費、同居する高齢の親の通院費などでほぼ消える。 会社の業績が戻らなければ、自分の職はどうなるのか。「自分の努力ではどうにもならない。また、嫌な時代が来るのか」 政府は、正社員になりたくても非正規で働かざるを得ない氷河期世代は全国で50万人、全く仕事のない長期無業者や引きこもりも含めると100万人に上ると試算し、本年度から3年間を氷河期世代の就労を支援する集中期間に指定した。 だが、北海道労働局が4月、政府の支援策の一環で札幌市中央区に設けた氷河期世代専門の相談窓口は感染予防を理由に1週間で休止に。今月7日に業務は再開できたが、同局が札幌などで予定していた就労支援セミナーは開けぬままだ。
ワタミが60~80店規模の閉店へ、コロナで居酒屋閉店ラッシュ
2020年05月27日
新型コロナウイルスの影響で窮地に陥っている居酒屋業界。居酒屋チェーン大手のワタミが、全店舗の2割弱にあたる60~80店舗を閉鎖する方針を固めたことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。コロナを契機に不採算店の整理に着手し、収益性を改善させ生き残りを目指す。コロナショックで居酒屋の閉店ラッシュは今後も続きそうだ。(ダイヤモンド編集部 山本興陽) 居酒屋チェーン大手のワタミが、国内で展開する全491店の2割弱にあたる60~80店舗を閉鎖する方針を固めたことがダイヤモンド編集部の取材で分かった。 ワタミの4月の既存店売上高は前年同月比7.5%と、売り上げの9割以上が“蒸発”した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外食業界の中でも居酒屋業態は苦戦が続いている。不採算店の整理を進めることで収益性を改善させ、生き残りを図る。 ワタミは4月13日から、国内で直営する全国約400店で臨時休業していた。緊急事態宣言の解除に伴い徐々に営業を再開させ、6月1日からは全体の約8割の店舗で営業再開する計画だ。そして、営業再開しない店舗は閉店作業を前提に進めていくといい、「ミライザカ」や「和民」といった総合居酒屋業態の店舗が中心になる見通しだという。
ワタミは1984年に渡邉美樹氏が創業。2013年3月期には売上高が1578億円、営業利益が93億円に達した。だが、13年に渡邉氏が参議院選挙に出馬するために会長を辞任して以降、業績は低迷。15年3月期は最終赤字127億円へと転落した。 そして19年10月、渡邉氏が会長兼CEO(最高経営責任者)として復帰。それ以降は「脱・総合居酒屋」を打ち出し、最近では持ち帰りが中心の唐揚げ専門店「から揚げの天才」の出店を強化している。 加えて外食以外の事業拡大にも取り組んでおり、5月20日にはIT bookホールディングス傘下の人材派遣会社i-NEXTを買収して「ワタミエージェント」を設立。休業などで働けない外食店舗の従業員に派遣先を提供する、人材派遣事業に参入した。 19年3月期の売上高は947億円、営業利益は11億円だったが、28年3月期には売上高2000億円、営業利益100億円という目標を掲げる。達成には外食事業の立て直しが急務で、コロナを機に不採算店の大量閉店に着手する。 日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査」によれば、4月の外食全体の売上高は前年同月比60.4%と約4割減少し、調査開始以降、過去最高の下げ幅となった。とりわけ午後7時以降の酒類の提供の自粛を要請された居酒屋業態は同9.7%と厳しい状態だ。 5月25日に全国で緊急事態宣言が解除されたものの、企業の宴会自粛は続くことが予想され、「居酒屋の客足の戻りは遅い」と業界関係者はみる。また“三密”を避けるべく、店舗では席を間引くなどの対応を迫られており、通常営業に戻ったとしても客席稼働率が下がることは避けられず、多くの店舗は赤字の垂れ流しに陥ることが想定されている。 居酒屋大手では、「北海道」や「甘太郎」などを展開するコロワイドも、全直営店の1割強にあたる196店舗を閉鎖することを5月22日に発表した。居酒屋の閉店はこれからも続々と出てきそうだ。
アパレル大手「レナウン」破綻で…次の“大型倒産企業”はどこだ 識者「ここ2、3カ月がカギ。秋口や年末が倒産のピークに」
2020年05月27日
コロナ・ショックがついに上場企業に波及した。アパレル大手のレナウンが自力での経営再建を断念し、東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けた。中国企業の傘下となった後も経営難が続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で、百貨店での販売が激減したことがとどめとなった。コロナ不況業種はアパレル以外にも数多く、市場では次の大型倒産企業探しが始まっている。
◇
1902年創業の老舗で、「レナウン娘」のCMが人気となり、紳士服「ダーバン」などのブランドで知られるレナウンだが、3月の店頭売上高は前年同月比42・5%減。主力販路である百貨店の休業が本格化した4月には81・0%減に落ち込み、資金繰りが行き詰まっていた。
負債総額は138億7900万円。東京証券取引所第1部から上場廃止となる。子会社が民事再生の申し立てを行う異例の形で、今後は管財人の下でスポンサーを探し、再建を目指す。
実際のところ、コロナ破綻というにはレナウンの状況はワケありすぎた。経営不振で2010年に中国繊維大手「山東如意科技集団」の傘下に入って再建を進めてきた。しかし、山東如意の香港子会社から53億円の売掛金が回収できない事態が発生、今年3月の株主総会では会長と社長の再任議案が山東如意の反対で否決されるなど、親会社との関係が悪化していた。本業もネット通販に押され、百貨店の販売比率が高いレナウンは赤字に転落した。
雑誌「経済界」編集局長の関慎夫氏は「最後の引き金は新型コロナだったかもしれないが、消費者が使うお金も減っており、アパレル業界は厳しい経営状況が続いている」と分析する。
東京商工リサーチの15日午後5時現在のコロナ関連破綻は153件。15日には、感染者数がゼロの岩手県でも初のコロナ破綻が発生した。
業種別では、最多が宿泊業で、インバウンド(外国人観光客)が消え、国内旅行や出張の自粛でキャンセルが相次いだことで温泉旅館やホテルの破綻が続出している。また、緊急事態宣言で来店客の減少や臨時休業が響いた飲食業、そしてアパレル関連も上位を占めている。
消費者関連事業の業況は4月以降、厳しさの度合いを増している。
大手外食チェーンでは4月の月次売上高が軒並み前年同月比の5割減から7割減に落ち込んでいる。新興居酒屋チェーン店では前年の9割減という極端な落ち込みを記録している。
アパレル業界でもレナウンとは別の大手も7割減と失速している。
それどころか4月の月次の数字の公表を見送るという禁じ手に出た飲食チェーンや小売り関連企業もあるから事態の深刻さがうかがえる。
信用調査会社「東京経済」東京支社の森田幸典氏は、「コロナ影響がとどめにはなったが、倒産している会社は、元々悪くて追い打ちを掛けられたものがほとんどだ」とみる。
先行きが懸念される業態について森田氏は、「インバウンド需要に頼ってきたホテル業界にリーマン・ショックと同様の試練が訪れるだろう。外資系を含めて水面下で信用不安が出ている。ほかには旅館、飲食店、雑貨、アパレル、旅行、リゾート、水産、タクシー業界のうち、借入金で急激に拡大した企業は引き続き厳しい状況だ」とみる。
コロナ破綻はどのように広がるのか。森田氏は「上場企業はここ数年の高収益で体力を蓄えていたり、銀行や政府の金融支援が期待できることもあってバタバタと倒れる可能性は高くない。だが幅広い業種の中小零細企業がじわじわとしわ寄せを受けて倒産していくのではないか」とみる。
